黒木和雄『恋の羊が海いっぱい』(1961)

(20分・35mm・カラー)羊毛の宣伝用に書かれた羽田澄子の脚本を黒木がミュージカル風に改変した、日本のPR映画史の中でも特筆すべき異色作。早口のお針子たちのシーンは市川崑の映画を参考にしたもので、若き寺山修司の書いたラストシーンの歌の歌詞もPR映画という制度自体を挑発的に問うている。
’61(岩波映画製作所)(製)小口禎三、坊野貞男(脚)黒木和雄羽田澄子(撮)清水一彦(録)長谷川良雄(音)小野崎孝輔(美)浅倉摂(衣装)森英恵(解)大平透(出)ペギー葉山、岡乃桃子、及川久美子、久里千春

草原を走る少女。羊の群れ。女達のおしゃべり。色鮮やかな踊り子。ウール。