2006-01-15から1日間の記事一覧

クリスト教

クリスト誕生のころは、ローマでは共和政が滅んで帝政が成立する時期であり、古代普遍世界はいわば精神的な空白のなかにあって、民衆の心を燃えたたせるようなものはなくなっていた。(クリスト教はその穴を埋めた。)78 ギリシア文明は人間を中心としていた…

ローマ帝国

大土地所有制開始以前のローマでは、キヴィタスにおいてポリスと類似の政治観念が見られた。しかし農奴が出現し、自然経済化が進展し、また私兵傭兵が一般化すると、それは立ち行かなくなる。そこで後期ストアの賢人のなかには、悲劇の人が続出するわけであ…

普遍世界の成立oikumene

(マケドニア帝国の成立後、ポリスの公民意識が摩滅し)それに代わって出て来たのが世界の公民Kosmopolitesという新しい意識である。53 こういうポリスの喪失を最も生々しく示した一連の哲学者がキュニコスKynikos学派(である。)54 ポリス喪失時代のEpikur…

Aristoteles

(Platonは超越的な真実在をイデアと呼んだが、Aristotelesは)一つ一つの個物にその場所を与えて、生成発展という概念で全体を説明しようとした……36 形相は個物を超越しない.……逆に、個物が、やがて生成発展していく姿として、形相eidosは位置付けられてい…

Platon

Platonにとって、政治の問題は終始関心の中心にありながら、世界の全体的把握の中にそれを見直し基礎づけようとしたことにより、彼の哲学はソフィストにない広がりを持つことになった。19 さらに興味深いのは、Platonが人間はこの真実在イデアを認識したいと…

ソフィスト

……nomosというギリシア語は、法であると同時に伝統や慣習を意味した。したがってその内容はポリスごとに異なり、普遍性をもたない。その相対性を自覚しやすいイオニア植民地においてこのnomosに対する普遍的な自然physisが問われたのであって、そこにはポリ…

obennkyou

社会ケイヤク論がどーのこーの言うためには、もう一度、近代以前の政治学史をおさらいしておく必要があると考え、福田大先生の『政治学史』を復習。以下、メモ。

BIG BOX

実は昨日、あまりにハイテンションで読書に励んだので、私の脳味噌にとっては劇薬にも等しいドトールのアイスコーヒーを以ってしても、今日はあまり能率が上がらず、仕方がないので、早稲田のBIG BOXの古書展に出かけることにした。 で、「古書現世」という…