2006-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『モナ・リザの失踪』

1931年。フィルムセンター。 荒唐無稽なストーリーで、リアリズムとしてみると、吹き出してしまうような所がたくさんある。でも、話がグングン進んでいくので、最後には不思議とスッキリした気分になる。音楽も大げさだが、大げさなストーリーとうまく合って…

『西洋音楽史』

ずばり名著。お薦めしたい。 ヨーロッパ音楽史の流れ(グレゴリオ聖歌―ルネサンス音楽―バロック音楽―ウィーン古典派―ロマン派―後期ロマン派―新古典主義と十二音技法)が、歴史状況のなかに的確に位置づけられつつ、楽しい挿話とともに語られている。ヨーロッ…

Dさん――歴史的方法の導入

よく分からないのだが、DはCの社会静学の有効性を否定しているようなのである。 …社会静学の対象は、Cも理解しているように殆ど不明確である。(117) 他方、これは社会動学といってもよいだろうが、Dは歴史的探求の必要性をこれ以上なく強調している。 …

Dさん――その保守性は?

といって、Dを保守的な思想家と見なしては間違いだろう。「法則」は可変的なものであり、あくまで介入可能なものとして概念化されている。 ……しゃかい学は社会の現実に関する諸法則を発見することによって、過去になした以上に省察によって、歴史的進化をキ…

Dさん――その規範性は?

まずは、もはや聞き飽きつつある引用から(以下、1909年)。 …しかし、このような様々な研究は、ある本質的な特色によってしゃかい学という言葉が示す諸研究とは異なっていたのである。実際、それらの研究は、諸社会を今あるがままに、あるいは過去において…

一念発起

携帯を変えようとショップにいったのだが、狙っていたモデルが在庫僅少だということで方針転換をせまられ、一気に判断能力を失って、退散してきた。 マーラーの3番、最終章はけっこう盛り上がるなあ。もっと、聴き込まないといけない。元旦にマーラー全集(…

Dさん(1900)

Dが自我について論じている部分を見てみる。 個人意識もまた原初的な諸意識、すなわち多少とも明確な自我の中に集中した諸表象または諸印象の融合によって生み出されるのであり、社会意識と同様「融合の全体」なのである。……個々の自我は実際には我々であり…

「ブ」

ブックオフ、以前は掘り出し物、最新作などがけっこう見つかったのだが、最近はあまり収穫が期待できない感じがする。理由は二つ考えられる。一つ、自分の読みたい本の趣向が変わってきたこと。二つ、ネット販売が常識化して、せどり屋が増えたこと。 二つ目…

Dさん

経済学者は、社会に法則性が存在することまでは知っていたが、それらを個人の定義から演繹する諸帰結として導こうとした。しかし、近代社会における社会や人間は複雑であり、そのようなやり方では、諸法則には到達できない。そこで学際的な方法論に通じ、社…

Dさん

S(イギリス人)がそうしたように、社会を生物学のメタファーで見ることは正しい。 ……我々が区別したばかりの現象群の各々は相次いで異なる二つの観点から検討され、こうすることによって二つの科学を生み出すことが可能となろう。……このようにして我々は生…

シェヘラザード対決

カラヤンVSチェリビダッケ。 うーん、カラヤン、馬鹿に出来ないな。単純素朴に、美しい。 一方、チェリの演奏は、聴き手に要求してくるような感じがある。

教育政策

相変わらずのスローガン教育。「言葉の力」って、お役所に言われると、すごくナショナリスティックに感じるな。というか、齊藤孝=影山メソッドの影響に、明らかに毒されている。 学習指導要領、「言葉の力」柱に 全面改訂へ文科省原案 (2006年02月09日10時…

D先生

Lukes先生(1975/1973)は、EPFについてこう語る。 彼の説明図式は、単一要因によるものでも、一方向的なものでもなかった。高度な説明は、いつも複雑であり、さまざまな観点からの多様な説明的要因を強調していたのである。時には、その主要な要因は、文化…

御懐妊

で、御懐妊といえば、キコ様なわけだが、某Mダイセンセのところにも、こうのとりが飛来したとか、しないとか。

モツレク

250円でゲット。カラヤンもまずまず、エエヤン。いや、ギャグとちゃいますからね、コレ(←関西人、あわてふためくの図)。 とにかく、チェリビダッケの超スロー・バージョンとアーノンクールの野生味バージョンを鑑賞する際の一つの軸にはなると思う。まあ、…

普通科と工業科

次の通り。 年次 普通科(%) 工業科(%) 1955 60.0 9.1 1960 58.5 10.6 1965 59.5 12.5 1970 58.3 13.8 1975 64.0 11.4 1980 68.8 10.2 1985 72.2 9.3 1990 73.7 8.8 1965年から1975年までの間は、それなりに工業科入学者数がある。これは高校複線化政策が…

20年前の東京

この本もだいぶ前に買ったものだが、アラーキーの写真を眺めていると、東京の町並みもかなり変わったんだな、と感じる。バブル経済のせいもあるのだろう。私説東京繁昌記 (ちくま文庫)作者: 小林信彦,荒木経惟出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2002/04メデ…

つかれた

本屋である本を立ち読みしていたら、頭が疲れるということはなくて、そう感じる場合には目が疲れているのだ、と書いてあった。本当だろうか。 しかし、かりにそれが真実だとしても、目が疲れているということを感じるのは、目が疲れているということを頭が感…

『近代読者の成立』(1973)

2、3年前、神田・田村書店の均一棚で買ったものを、取り出して読んでみる。岩波現代文庫は、こういう著作を文庫化しているので偉いと思う。とはいえ、現代ライブラリーから落とすだけでなく、もっと入れて然るべき本は、他にもたくさんあるだろうとも感じ…

どんどん積もってきた。

昨日の謎が解けた

さしあたり『DTS』『SU』という2著のなかに展開されている考察方法を整理してみるとき、われわれは次の2種のパースペクティヴのなかでかれなりの社会変動へのアプローチが成立していることに気付くのである。第1は、社会変動をきわめて緩慢な、かつ長期的…

ワルター

私の場合、良い文章を書きたいときのBGMの基本はモーツァルトの交響曲で、リンツ、ハフナー、交響曲第39番、40番あたりが定番だけれど、まあ指揮者はワルターのもので決まりだと思う。何度も書いてるけど、またきわめて平凡な選択だけれど、それが本当なのだ…

決断

悩みの件について、決断。結局、経済的条件にハイキしたわけだ。 自己マネイジメント能力を啓発して、困難を乗りこえるという目論見。

Dさん

……教育の発展はあらゆる人間的事象の発展と同じく、常に正常であったのではないからである。相反する思想間の闘争葛藤を通じて、しばしば、その内在的価値によって維持されるべきであった強い思想が没落したことがあった。この場合でも他の場合でも同様に、…

書くことなし

さむい。ねむい。

懸案事項

ひとつ、悩み事ができる。 どうしようか。 昨日読んだ本で、たくさんメモしなきゃならないことが見つかったのだが、とりあえず明日、別館でやることにしたい。と、メモしとかないと、明日メモしなくなるから。bowles.

『世直し源さん』

業田良家。三巻のうちの一巻目を読んだだけだが、続きが非常に楽しみ。 相変わらず、人物造型が深い。 ストーリー的に、オオコケする可能性もありそうだけど。世直し源さん―ヨシイエ童話 (1) (竹書房文庫)作者: 業田良家出版社/メーカー: 竹書房発売日: 2005…

首相のお言葉

日本人は、小泉のこの発言について、どんなふうに考えるんだろう。 ……首相は「貧困層をなくす対策と同時に、成功をねたむ風潮や能力のある人を引っ張る風潮は厳に慎んでいかないと、社会の発展はない」と答えた。 (時事通信) - 2月1日21時1分更新 なんでお…