2007-01-01から1年間の記事一覧

北野武『ソナチネ』(1993)

出演:ビートたけし、国舞亜矢、寺島進、大杉漣 この作品も沖縄が舞台。「トラウマ・沖縄・戦後日本」みたいな安易な論文を誘発しかねない、図式的な精神分析理論の跡が濃厚。でも図式的でも(だからこそ)(簡潔で)素晴らしい。「死ぬ覚悟があるうちは生き…

北野武『3−4x10月』(1990)

出演:小野昌彦 ビートたけし 石田ゆり子 ガダルカナルタカ ダンカン ★監督協会 新人奨励賞 小野昌彦の弱者感が最高。石田ゆり子の80年代眉毛に萌え(というか石田ゆり子にありえた可能性のひとつをこの作品はかなり鋭く示しているのではないか)。タカ・ダ…

北野武『その男、凶暴につき』(1989)

出演:ビートたけし、白竜、川上麻衣子 たけしは覚せい剤担当の暴力刑事。刑事なのに暴力をふるいまくるのが面白い。たけしの脚本でないためか、「死の美学」は完成されずに終了している。さびしげな女と海のシーンはその後も一貫しますね。清宮の目が印象的…

総論―北野映画

新文芸坐でオールナイト。バイオレンス特集。たけしの映画をまとめて観たいとずっと思っていたので、喜び勇んで馳せ参じた。 総じての感想をいえば、たけしはやはり偉大である。たけしが死と暴力に戯れるのは、生が死との関係でしか意味づけられないという理…

メモしたいことが2点あるので、以下。 偶然にも数年ぶりにT氏に遭遇。東アジアを中心に世界中を営業で飛び回っているとのこと。離婚の危機を乗り切って、今後も活躍してもらいたいものだ。 最近、矢沢あい『NANA』を読んでいる。一気に11巻まで読んだが…

16779ポイント。477531+16779=494310。+2465=496775。

7624ポイント。469807+7624=477531。+2465=479996。

ティエリー・クリファ『輝ける女たち』(2006)

LE HEROS DE LA FAMILLE 2006年 1時間43分 監督:ティエリー・クリファ 出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、エマニュエル・ベアール、ジェラール・ランヴァン ニースのキャバレー“青いオウム”のオーナー、ガブリエルの突然の死。疎遠にな…

身体がだるくて出歩かず。地元にある蕎麦屋の隠れ名店でカツ丼を食べ、幸せを感じる。うどんもそばもほんとうに美味しい店だ。 小学生以来の友人が結婚するとの知らせ。めでたい。 米原万理『米原万理の「愛の法則」』(集英社新書)は、米原さんの素晴らし…

今日は人前で話す日だったのだが、大変上手くいったので満足した。 帰宅したら『ALWAYS三丁目の夕日』をやっていた。この映画はやっぱりなかなか良く出来ていると思う。脇役で好演している薬師丸ひろ子も良いけれど、ちょうど薬師丸が『翔んだカップル』や『…

オーサ・ブランク/ヨハン・パルムグレン『代理教師』(2006)

The Substitute/Vikarien (85分・35mm・カラー) 荒れた教室をどうにもできない若い教師が、73歳になった伝説の名教諭に助けを求め、クラスの再生を図る。スウェーデン教育界における教師の状況について主要な新聞でも大きな議論を呼んだ話題作で、カルロヴ…

ディスカッションの後、フィルムセンターへ。下に書いたように、スウェーデン人と話す機会が持てるなどなど、東京というのは本当に恵まれた街である。 宮崎哲弥オススメの「インデアンカレー」。東京駅近傍地下にあるというのだが、どこにあるのか分からなか…

2465ポイント。469807+2465=472272。

古田博司『新しい神の国』

昨日は古田博司『新しい神の国』(ちくま新書)を読み終えたのだが、これはかなりおすすめ。重要な問題提起がなされていると思う。 丸山眞男は田舎者ぎらいで、知識人的な背伸びした生き方を軽蔑する町人を否定していた。しかし著者によれば、西洋社会を絶対…

納得できず。人生に嫌気が差してきた。 『哲学の歴史7理性の劇場 カントとドイツ観念論』(中央公論新社)は全体的に興味深そうな内容だが、とくにヘーゲルの項(加藤尚武執筆)がすごいことになっている。ヘーゲルの自筆原稿について、「どうしてこれほど…

2772+21278+2558=26608。443199+26608=469807。

読んだ本

面白い。やはり非凡な書き手だ。四百字十一枚作者: 坪内祐三出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2007/09/11メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (26件) を見る 水月昭道 『高学歴ワーキングプア 「フリーター生産工場」としての大学院』(光…

キミーと私――教養の隔世伝達

今日は、頭がまるでコンクリートに打ちつけでもしたかのように芯から痛い。疲れているのであろう。無用の読書用に、古田博司『新しい神の国』という素敵な毒舌本をめくっていたら、こんな記述を見つけた。 私には息子が一人いるが、彼はまちがいなく教養人の…

パソコン用スピーカー

パソコン用スピーカーを購入したのだが、思ったよりも全然音が出ているので、わたくしは只今ご満悦である。外部電源不要タイプで、シンプルなのも良い。喜んで今はカール・ベームのドヴォルザーク『新世界より』を聴いている。ここでのウィーンフィルの演奏…

保坂正康『『きけわだつみのこえ』の戦後史』(文春文庫)をざっと読んだ。その後、アウトプットに向けたレジュメづくり。帰ってきたらいろいろ連絡とったりしないといけなくて面倒だった。 保坂本には、左翼運動の汚い集団力学が生々しく記述されていた。「…

というわけで、納得度300%。

ふたたび古本屋

代々木のブックオフで、 保坂正康『『きけわだつみのこえ』の戦後史』(文春文庫) を350円で購入。『きけわだつみのこえ』は政治的意図によって歪められていた!!という話らしく、大変面白そう。 疲れ果てつつも、地元の駅前のブックオフに寄ったらどうい…

立川談春独演会へ

第三回、白談春。前座の噺が取りやめになり、談春師匠がやることに。3つの噺でとても充実した内容だった。 亀田ネタから入った芸談・落語批評も深い内容で考えさせられたが、「景清」での盲者の訴えの切実さには感動してしまった。 狸の鯉・・(狸が恩返し…

神田にて人と会う

「もう十分だ」と思って、ベローチェで昼ごはん。玉川大学で買った本を読む。 考えさせられる内容にウンウンうなっていると、Hiroumix氏からメール。2時すぎくらいに店まで来てもらう。 ドイツって不思議だよなという話と、丸山眞男の話で盛り上がる。オタ…

いざ神田古本まつりへ

11時半すぎに神保町に到着。「そんなに買うものも無いんじゃねーの?」と高を括っていたのであるが、浅はかだった。 ワゴンセールを中心に、まずは藤原書店を覗く。鶴見祐輔『後藤新平』シリーズに食指が動きつつも、けっきょく何も買わず。 相変わらずの混…

ポエム

ポエムを作った。 それはまるで意思を持つかのように 固い核となって ぼくを内側から規定する * * * 苦しみにあえぐ ぼくは 芯を抜かれて ぼく自身の形を 回復する 2行目から3行目にかけてなど、我ながら非凡なフレーズだと思う。

カルロス・ソリン『ボンボン』(2004)

アルゼンチン映画 スペイン仏語 1時間37分 監督:カルロス・ソリン 出演:フアン・ビジェガス、ワルテル・ドナード、グレゴリオ(ボンボン・オ・ルシアン役) あるところについていないオジサンが居りました。20年まじめに勤めたガソリンスタンドをクビに…

神田古本まつりに行く気マンマンだったのだが、雨かよ。明日の朝だな。 さて、カメダ問題について。昨日、コウキが記者会見をして謝罪したらしく、テレビなどでは「まあ反省しているみたいだし」というような反応になっている。しかし、この問題は朝青龍問題…

きゅうようび。

パソコンを持って出かけたのに、ビブリオテックが閉まっていた。ガーン!! やる気がなくなって、ソーンヒル『現代ドイツの政治思想家』(岩波書店)を途中まで読んだ。 頭が良すぎてヤバイことを言い出したドイツ人達のことが解説されている。著者も頭がよ…